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News「旧三井銀行 横浜支店(現三井住友銀行 横浜支店)」を横浜観光スポットとしてご紹介します。
<現役で活躍する戦前期の銀行建築>
横浜市中中区本町通り、日本大通り駅から馬車道駅の間で「横浜のウォール街」と呼ばれた場所があります。この周辺には神奈川県立歴史博物館(旧横浜正金銀行)や損保ジャパン横浜馬車道ビル(旧川崎銀行)、ラ・バンク・ド・ロア(旧露亜銀行)、旧富士銀行横浜支店などの昭和初期に建てられた銀行建築が多々あります。その中で唯一の現役の銀行支店として活躍し続けている建物が「旧三井銀行 横浜支店(現三井住友銀行 横浜支店)」です。
この建物の設計は、ニューヨークの「セント・レジス・ホテル」や「J.P.モルガン銀行」、ピッツバーグの「メロン銀行」を手掛けた、アメリカの名門トローブリッジ&リヴィングストン事務所が担当し、1931年に建設されました。東京都中央区日本橋室町にある重要文化財に指定された、「三井本館」を模した造りとなっていて、「三井本館の縮小版」とも言われています。外観正面にある堂々とした4本のイオニア式の柱が特徴的な古代ギリシャ建築様式です。内部は高い天井やコリント式柱頭をもつ列柱が見られ、クラシックな雰囲気が漂います。これは当時のアメリカの銀行で主流となっていたスタイルを取り入れているようです。また、外観は2~3年おきと定期的にサンドブラスト(表面に研磨剤を吹き付け磨く作業)を行うことで、常に綺麗な状態を保っています。外観も内部も非常に美しい造りですので、ぜひ一度ご覧になってくださいね。銀行の営業している15時までは内部の観覧も可能です。
【施設名称】旧三井銀行 横浜支店(現三井住友銀行 横浜支店)
【住所】横浜市中区本町2-20
【設立】1931年(昭和6年)
【設計・施工】トローブリッジ&リヴィングストン事務所/清水組
【規模構造】SRC造・2階